1999年11月30日 No.124

 「消える」「蒸発する」およそ人間には相応しくない言葉だが、使われるのは生きていると思われる人間だけにである。エスカレーターを下り、逆光の中に消え入りそうな女性、もちろん無事である。近未来を想像させるその光の主は、十数年前?までは日本一の高さを誇った霞ヶ関ビルだが、その風格は失っていないように思う筆者であった。

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