まだそれほど時が経った訳ではなかった。 しかし、人々は言いようのない不安に戦き始めていた。 閉じ込められたのか、閉じ込もったのか、 世界はガラスの中で茫と固まっていた。 「どうしたら、世界は元のように・・・」 人々は賢者に尋ねた。 「世界に笑みをもたらすが、唯一の手立てやも知れぬ」