私が見上げ、 そしておまえが腕一杯に広げる 北国の空と雲。 秋はとうに終わり、 例年ならば降雪始まる頃の晴天のある日。 おまえが、つい歌ってしまっているのを、 私は聞いた。 抜かりない冬支度した榎よ、 いつか、またあの歌を。