Opus.10
The autum in my neighborhood 里の秋 徒然の里、我が深沢の街にも金木犀の香り知らせる秋がやって来た。田畑広がる昔日の地の今となっては大地主の屋敷に隣接する、畦道思わせる路傍には、可愛らしいお顔の馬頭観音。年輪を刻む粗末なその祠には、今日も慎ましげな秋の花ありて、花の絶えることなし。しばし歩めば、新参者の住宅から溢れ出す生け垣と見紛う白い萩の流れ。そして、季節をよく知る生き物が一匹、特等席で秋の陽を満喫する。暮れなずむその空と光は紛れもない秋のもの、砂利敷き露天の駐車場で黒服の高級車が待つのは主か、それとも夜の帳だろうか。秋を語るに色なきは辛しと根を上げそうにもなったが、この里の秋の光景、モノクロで伝わっただろうか・・・。 |
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