Opus.19
Four faces

四つの顔

 感のよい御仁が「顔」シリーズと閃いた今週。一枚目は、わが家の洗面所の蛇口、二枚目は配管を覆う地表の蓋、三枚目が旨い具合にひび割れ、剥げた民家の塀、そして四枚目は自然の造形という四つの顔である。因みに、わが家の坊主に尋ねれば、一枚目からそれぞれ、ピエロ−にこちゃん−怒った顔−くわえ煙草に片目眼帯の恐いおじさん、なんだそうである。
 遊び心に「四つの顔」で検索してみたところ、難解な象徴や暗喩の多いことで知られるエゼキエル書に登場する、四つの顔と四つの翼を持つ異様の天使「ケルビム」に、また「Four Faces」では、宗教の香り紛々たるページの数々と出会うことになった。偶然とはいえ、何か怪しく重たい世紀末な雰囲気が漂ってしまったが、眼帯の恐いおじさん、僕には、20世紀ともそんな感じでお別れしようかという、ウィンクする顔に見えた。
  という訳で、年末年始二週間のお休みを頂き、新年は八日からスタートいたします。どうぞ良いお年を。そして来年もよろしくお願いいたします。


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