Opus.39
Aoniyoshi 青丹よし 古都の入り口、近鉄奈良駅から真っ直ぐそこを目指す。東大寺の広大な境内、西の縁にひっそりと佇む戒壇院。観光コースに従い、大仏殿から参っては、小雨に濡れ、鈍く輝くこの石段には出会えない。堂内に存すは、名僧・鑑真の創和せし戒壇と、天平彫刻の傑作、凍れる畏怖の炎、四天王像。団体の去りし頃合いを見計らい、しばし静寂の再会に浸る。傘を差し、鹿の苑を歩けば、やがて南都を一望する二月堂へと続く石畳の参道へ。 |
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