優しくきらめく水面の様に揺れる木漏れ日の道が、教えられた道だった。しかし、行けども、行けども、目的の場所にはたどり着かない。はて、道を間違えたのか、それとも・・・。いつの間にか、目的のことなど忘れ、空気と溶け合った光の中を歩いていることに、ふと気が付かされる頃、見覚えのあるものに出会った。それは一年前に自分が乗ってきた自転車だった。
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